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VisciousSyndicateによるウンゴロ環境考察

全部を翻訳するには長過ぎるので、クラス別考察のみの翻訳となります。勝率などの詳しい統計などを知りたい方は元の記事の方をご覧ください。

 

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 元記事:

www.vicioussyndicate.com

 

クラス別考察/デッキリスト

パラディン

これは仰天した!パラディンは未だにその安定した強さをキープしています。メタが激しく変わる中、自身に調整を加えてメタに合わせた進化を続けています。今週の注目はアグレッシブな[マーロックパラディン]の登場でしょう。レジェンドランクでも大きな活躍をあげています。

ミッドレンジパラディンは今でも環境で活躍しており、構築も勝率も安定しているようです。一つの変更点は2枚目の1コストミニオンとして、[マーロックのタイドコーラー]が採用され始めました。初動がより安定するようになり、[ロックプール・ハンター]のバフ対象にもなります。

一番最初にミッドレンジ型が 注目を集めましたが、もっとアグレッシブで序盤からボードの主導権を握れるマーロック軸の方がミラーで有利でした。しかし、[マーロックのタイドコーラー]を採用することで、[ミッドレンジパラディン]でも序盤のレースで負ける可能性を減らせました。また序盤の制圧力を上げることで、[クリスタルローグ]や[ミッドレンジハンター]などにも若干強くなりました。Thijs氏のリストがいい例で、さらに[飢えたカニ]を採用することでミラーマッチにさらに強くなる調整が施されています。環境が低速化された場合は、2枚目の[平等]と[光の王ラグナロス]を[飢えたカニ]と[ウィッカーフレイム]と入れ替える調整がされるでしょう(ただしミラーマッチに薄くなる)。

最近のアグロデッキの増加による[クリスタルローグ]の減少によって、[コントロールパラディン]も活躍するようになりました。Bbgungun氏の[頽廃させしものン=ゾス]軸(Top 10 Legend達成)や、Feno氏の[キュレーター]採用型など、色々な型の[コントロールパラディン]が結果を残しています。[コントロールパラディン]の利点は環境に多いアグレッシブなデッキにマーロック軸よりも強い点と、優秀なパラディンのレジェンダリーミニオンでバリュー勝負を持ちかける事ができる点になります。

パラディンにはこの先の環境の推移にも対応できる柔軟性があり、これからも強いクラスとして君臨するでしょう。

デッキリスト

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【ローグ】

環境が完全に安定しない中、ローグには明確な利点と弱点があります。ローグ最大の弱点は、アグレッシブなデッキの対処法に乏しいところにあります。ローグには[千刃乱舞]がナーフされてしまってから以来、横に盤面を展開されたときの解答を持っていません。また、回復手段がないのも対アグロ性能の低さを助長しています。ミラクルローグは優秀な単体除去のカードが多く採用されていますが、[海賊ウォリアー]や[トークドルイド]などのデッキが得意とするアグレッシブな展開への効率的な対処法を持っていません。

Mage氏が最近レジェンドTop 5を達成した[ミラクルローグ]には[魔力の巨人]の代わりに[リロイ・ジェンキンス]と[冷血]のバーストコンボが搭載されており、アグレッシブなデッキにダメージレースを迫れる調整がされています。この調整によって、[クリスタルローグ]相手には速攻で勝負を決めれたり、[フリーズメイジ]による遅延戦法を無視して勝負を決めれたりできるようになります。またこのデッキには2枚の[SI:7諜報員]が採用されており、パラディンやハンターに優位に動けるようになっています。これらのマッチアップが改善される一方、盤面に打点を残さないことが多くなるせいで[挑発ウォリアー]のようなコントロールデッキにはかなり弱くなっています。要するに[ミラクルローグ]は今のような速い環境よりも、低速環境で本来の構築でコントロールデッキなどに優位に動くほうが向いているということになります。

[クリスタルローグ]は大魔境ウンゴロリリースから1番最初に流行ったデッキになります。環境初期は遅めのデッキが多く、[クリスタルローグ]が得意な序盤からの10~15点クロックによる「殺るか殺られるか」を迫れるのが有効でした。しかし、環境に序盤から圧力をかけるデッキや[バーンメイジ]のような序盤からライフを詰めるデッキが増えてしまい、[クリスタルローグ]の強さを押し付けづらい環境になりました。それでも、上位レベルでは未だにいい成績をキープできています。[終末預言者]や[マーロックの鯛ド変態]などの自由枠採用のカードを除けば、デッキレシピは完成されているように見えます。

[テンポローグ]はまだ研究の余地がありますが(Jalexander氏はTop100レジェンドを達成)、今のところは地雷デッキの域を出ない感じです。ローグクラスのカードにはアグレッシブなデッキを構築できるポテンシャルはありますが、それが今の環境に通用するものなのかはまだ謎です。

デッキリスト

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【ウォリアー】

環境が移り変わり、色々なデッキがメタに合わせて開発される中、ウォリアーのデッキにはあまり変化がないようです。[海賊ウォリアー]と[挑発ウォリアー]の2種はどちらも高い成績を残しており、多くのプレイヤーに使われています。ウォリアー最大の利点は、この2種のデッキの性質が対極的でマリガンで試合を優位に進めるのが難しいところにあります。

大魔境ウンゴロリリース前には、誰も[海賊ウォリアー]が環境上位に残ったり[マーロックパラディン]が新たな形で猛威を振るうなどと予想しなかったでしょう。しかし、その予想は裏切られ、ラダーとトーナメントの両方で大活躍しました。[海賊ウォリアー]のデッキリストは全環境と殆ど変わっておらず、おそらく次の拡張まで変わらないと予測されます。

[マーロックパラディン]に弱い[挑発ウォリアー]の人気は日々少しづつ下がっています。未だに高い勝率を誇る安定したデッキですが、環境初期ほど猛威をふるうことはなくなりました。多くのアグレッシブなデッキに有利を取れて、中でも[トークドルイド]への最強カウンターとして知られています。デッキの核はとてもシンプルで、今はメタに合わせたテックカードの研究が進められています。

この2種以外のウォリアーデッキは特筆するほど結果を残せていません。新たな型が見つかるまで、ウォリアーはシンプルで強いクラスとして名を轟かすでしょう。

デッキリスト

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【メイジ】

初期のウンゴロ環境では[フリーズメイジ]は頂点に立っていました。しかし、[翡翠ドルイド]や[ミッドレンジパラディン]、[ミッドレンジハンター]といった[フリーズメイジ]に有利なデッキが増えたり、もとは有利を取れていた[挑発ウォリアー]も[シールドブロック]や[鎧職人]などを採用し始めたりした結果、[フリーズメイジ]は環境での居場所を失ってしまいました。もしローグや[トークドルイド]、シャーマンが環境に増えたら、[フリーズメイジ]も環境に戻ってくるでしょう。

他のデッキとの相性のみならず、Psy_Guenther氏の[発見メイジ]の登場により[フリーズメイジ]を選択する理由がなくなってしまいました。[フリーズメイジ]に無い[発見メイジ]の利点は、回復を持つクラスにそこまで弱くないところにあります。[発見メイジ]は[ガーディアン・メディヴ]などでコントロールデッキにバリュー勝負で勝つことができたりと、序盤から[マナワーム]による圧力をかけたりと、色々なマッチアップに対して有利がとれます。現在、Psy_Guenther氏は[おしゃべりな本]を[動物変身]と[火山ポーション]と入れ替えたリストを使っており、アグレッシブなデッキに対応出るように調整されています。また、b787氏はさらに[先遣隊長エリーズ]を採用して勝ち筋を増やし、レジェンド1位を達成しています。[発見メイジ]はとても柔軟性が高く、リソースを駆使して最適な勝ち筋を選ぶことができます。また、メタに合わせたテックカード入れ替えるスペースもあります。

[秘策メイジ]も少しではありますが活躍しています。また[テンポメイジ]も[フレイムフェイカー]がスタン落ちした今でもほそぼそと活躍しています。エレメンタル軸の[ミッドレンジメイジ]も研究されており。どれもTop100を達成できるほどのパワーを持っています。

デッキリスト

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ドルイド

ドルイドゆっくりとその身を環境に動かしつつあります。[トークドルイド]は上位レベルでも活躍して、多く見るデッキとなっています。[翡翠ドルイド]も少しずつ環境に姿を表し始めました。[トークドルイド]は全体除去や回復手段に乏しいデッキを厳しく咎め、[翡翠ドルイド]はゲーム終盤に延々と盤面に脅威を残し、序盤に圧力をかけられないコントロールデッキを咎めます。この2種のデッキの性質は対極的で、マリガンで有効札を狙うことが難しいです。

[トークドルイド]はそのボードをミニオンで溢れさせる動きで盤面の主導権を握り、他のアグレッシブなデッキが対応できない状況を作れます。[トークドルイド]は[クリスタルローグ]にとても有効です。軽いミニオンとバフスペルの組み合わせがとても強く、シチュエーションに合わずに腐っているカードがあっても物ともせずに勝ちパターンに持っていけるパワーを持っています。[ブラッドセイルの海賊]や[飢えたカニ]、[ゴラッカ・クローラー]などのテックカードが決まれば、それだけで勝ちまで持っていけます。さらに[ブラッドセイルの海賊]は効果を使わなくても[海賊パッチーズ]を展開できるため、単体でも活躍できます。2種類のカニは獣なので、[ヤシャラージュの烙印]でバフができるので無駄がありません。テックカードを採用しない場合は、[アージェントの従騎士]や[ラヴァサウルスのチビ]、[卵泥棒]などが代わりに採用されるでしょう。Fr0zen氏はピン刺しが多い練気入りのリストでレジェンド1位を達成しています。

[翡翠ドルイド]は今環境ではもう使われないだろうと思われていました。しかし、メイジ氏がレジェンド1位をJustsaiyan氏制作のリストで達成しました。[生きている根]や[マルチ]のような優秀な除去カードがスタン落ちしましたが、翡翠メカニズムのポテンシャルは衰えていませんでした。[大地のウロコ]の登場により、[妖獣の激昂]や優秀な挑発ミニオン、全体除去などと合わせて長期戦により強くなりました。

[ランプドルイド]の活躍が期待されましたが、[翡翠ドルイド]と同じ序盤の弱さ、その上に安定性に欠ける点から環境で活躍することはありませんでした。早めに大きな脅威を盤面に出せる利点はありますが、後続が続かないことがほとんどなのでアグレッシブなデッキに太刀打ちできずに散りました。

デッキリスト

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【ハンター】

昔のハンターが戻りつつあります。[ミッドレンジハンター]は低価格でありながら競技シーンで活躍できるほどのパワーを持っています。さらにプレイングも基本的にシンプルなので初心者がとっつきやすいクラスです。ハンターはマッチアップによってプレイスタイルが変わることがなく、テックカードが決まれば勝率を上げることに大きく貢献するでしょう。

NickChipper氏のトークン軸の[ミッドレンジハンター]は通常のリストから[炎魔コウモリ]1枚と[ファイアフライ]、[巣作りロック鳥]と[ツンドラサイ]を入れ替えています。この調整により、ラダーで猛威を振るう[マーロックパラディン]に強くなります。[ファイアフライ]は序盤のボードコントロール、[ツンドラサイ]は[トゥルーシルバー・チャンピオン]で処理できない脅威になります。[腐肉食いのハイエナ]はこのマッチアップにおける重要な決め手になり、[ツンドラサイ]が処理されなかった場合はゲームを終了させるチャンスになります。

[ミッドレンジハンター]は[トークドルイド]のようにテックカードを無理なく多く採用できるデッキになります。カニは獣であり、さらに元々のスタッツが環境に適しているため、効果を発動できなくても問題なく活躍させることができます。Janetzky氏はカニを4枚採用した[ミッドレンジハンター]で[マーロックパラディン]や[海賊ウォリアー]に高い勝率を誇り、レジェンドTop100を達成しています。

ハンターをプレイする上で、環境をよく見て適したテックカードを採用することが一番重要で、ハンターの強さを活かせるでしょう。

デッキリスト

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【プリースト】

[太陽の破片ライラ]のお陰でプリーストは読めないデッキになりました。[太陽の破片ライラ]と[影の幻視] のコンボは強いだけでなく、楽しい。多くの人がこのコンボで楽しんでいるので、しばらくはいなくならないでしょう。

プリーストは[ドラゴンプリースト]と[ミラクルプリースト]の2種が多く見られます。[ミラクルプリースト]は最近、レジェンド到達までのランクでよく見られ、色々な型が点在しています。Amza氏はエレメンタル軸で[太陽の破片ライラ]と[光熱のエレメンタル]のポテンシャルを引き出す型を、TicTac氏などは[熱狂する火霊術師]と呪文を多めに搭載した型などを使っていました。

[ドラゴンプリースト]も前環境より安定性を増し、引き続き活躍しています。デッキの核はウンゴロ環境初期から変わらず、序盤と終盤のカードに変化がありました(Machamp氏とGcttirth氏のリストを参考)。[沈黙プリースト]もそれなりに使われるようになりました。Zuka氏は[沈黙プリースト]でレジェンド2位を達成しています。

プリーストの研究はより良い結果をもたらしていますが、[ミラクルプリースト]と[ドラゴンプリースト]のどちらもパラディンやローグ、ウォリアーに弱いという難点を抱えています。トーナメントでは、相手の[クリスタルローグ]をBANすることでアグレッシブなデッキやメイジを潰す活躍ができるでしょう。Alcuev氏は[カザカスコントロールプリースト]でレジェンドTop100を達成しています。どうやらこのクラスにはまだ、新しいアーキタイプの研究の可能性があるようです。

デッキリスト

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【シャーマン】

ウンゴロ環境において、シャーマンは不調のようです。現在、シャーマンは2番目に不人気なクラスで、[エレメンタルシャーマン]は全体の3%しかプレイされていません。

[エレメンタルシャーマン]は今のところ、シャーマンの唯一のデッキとなっています。[エレメンタルシャーマン]にはエレメンタルシナジーだけを重視した型と、翡翠セットを搭載した型の2種類がいます。どちらのデッキも悪くはないのですが、[クリスタルローグ]と[挑発ウォリアー]との相性が最悪なため、苦しい立ち位置にあります。

最近、一部のプレイヤーによって[コントロールシャーマン]の研究がされており、アグレッシブなデッキ全般に有利であることが確認されています。Sjow氏とSenfglas氏のリストには[ストーンヒルの守護者]採用されています。シャーマンには優秀な固有の挑発持ちミニオンが多々あり[ストーンヒルの守護者]によってそれらを引き込むことができます。

また、Cassia氏は[トーテムシャーマン]でレジェンドTop100を達成しています。カラザン環境時に流行った[トーテムシャーマン]と似ており、ボードをトーテムで埋めてからの[血の渇き]でリーサルを狙うのが勝ち筋です。

デッキリスト

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ウォーロック

グルダンは今、新しい環境に適応するのに必死です。現在、ウォーロックは勝率とプレイ率の両方で最下位クラスである状況です。一部のプレイヤーは初週でウォーロックを使ってレジェンド上位に到達していますが、今では見る影も無いです。

[Zooウォーロック]はただ弱い。盤面に依存する割にはダメージを稼げず、強力な挑発ミニオンを突破した後の後続が間に合わないことが多いです。さらに他のアグレッシブなデッキに盤面構築のスピードで負け、他のクラスの武器に盤面をあらせれてしまう始末。

[ハンドロック]、あるいはコントロール系のウォーロックのデッキは回復手段に乏しくヒーローパワーに取ってライフが足りなくなることが多々あります。スタンダード導入以来、ウォーロックが[骨董品のヒールロボ]や[レノ・ジャクソン]強力な回復手段を持てないのはこれが初めてです。そのため、ウォーロックが得意だったゲーム終盤のプランが組めない状況です。

デッキリスト

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疲れました。

金チョークラフト報告が一番モチベが上がるので、よろチョーお願いします。

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